写真・動画データのバックアップ先として定番だったGoogleフォトが2021年6月から保存容量無制限のサービスを廃止し、15GBを超えるストレージ容量の利用が有料になりました
私自身はこれまでGoogleフォトで写真のバックアップを行なってましたが、Googleフォトのサービス変更を機にバックアップ先の見直しを行いました
結論、大量の写真データの保存•バックアップ用途としてはAmazon Photosが最強です
Amazon PhotosはAmazonプライム会員であれば、写真データを無圧縮で容量無制限に保存することができます
さらに、プライム会員本人だけでなく、プライム会員から招待された家族や知人最大5名まで容量無制限機能を利用することができるという太っ腹ぶりです
また、データ容量がJPEG形式に比べ大きいRAW形式の保存に対応していることもAmazon Photosのメリットです
iPhone12 Proで新たに対応したPro RAWで撮影した画像データは、従来のJPEG形式のファイルサイズの約5倍のサイズになるので、あっという間にストレージ容量を消費してしまいます
写真データの無制限の保存に対応しているAmazon Photosは、大量の写真データを扱う人やPro RAWで写真データを保存しているiPhoneユーザーに特におすすめのクラウドストレージサービスです
本記事ではAmazon Photos とライバルサービスであるGoogleフォトとiCloud写真と比較しつつ、Amazon photosのメリット、デメリットを解説します
最後に、そもそもクラウドに写真を保存して本当に大丈夫?という疑問に答えます
*2021/8/10: Amazon PhotosでRAWファイルを保存する際の注意事項を追記しました
*2021/8/31: RAWのアップロード/ダウンロードについての説明を修正しました
Amazon Photosの特徴
Amazon PhotosはiPhone / Android / Mac / Windows PC から専用アプリを使って、写真や動画をクラウド上で保管・整理・閲覧・共有することのできる、写真に特化したクラウドストレージサービスです
プライム会員(有料)は、Amazon Photosの
- 容量無制限の写真データの保存
- ファミリーフォルダ
- 画像(人物・もの)認識
の機能を使うことができます。
また、プライム会員になると、送料無料・お急ぎ配送・会員向け特別価格・Prime Video・ Prime Music 等様々な特典が付くことも嬉しいポイントです
プライム会員 | 一般会員 |
---|---|
料金 | |
4,900円/年(500円/月) 30日間の無料お試し期間あり!1年分まとめて支払いがお得! |
無料 |
無料で使えるストレージ容量 | |
写真データは容量無制限! RAWデータも無制限の対象写真データ以外は5GBまで |
5GB |
使えるAmazon Photosの機能 | |
画像(人物・もの)認識 フォルダ整理をしなくても画像認識機能を使って 目的の写真を簡単検索! |
× なし |
ファミリー共有機能 家族・友達も無制限の写真データ保存の対象! |
|
その他の特典サービス | |
◎ あり PrimeVideoやPrimeMusicなど様々な特典が利用可能! 詳細は本記事後半で解説 |
× なし |
容量無制限の写真データ保存・RAWデータにも対応
Amazon Photosの最大の特徴であり最大のメリットは
プライム会員は写真データを容量無制限で保存できること
さらに、一般的な写真の保存形式であるJPEGよりデータサイズが大きい
RAWデータの保存にも対応しています
大量の写真データの保存を目的にライバルサービスのGoogle フォトとiCloud写真を比較した場合には、Amazon Photosに軍配が上がります
Amazon PhotosとGoogleフォトのRAWデータアップロードについて(2021年8月時点)
私が確認した限りAmazon PhotosとGoogleフォトともパソコン経由のRAWのアップロードには対応していますが、iPhone/iPadアプリを使ったRAW形式のデータアップロードに対応していません
iOSデバイスからアプリを使ってRAWデータをアップロードすると、Amazon Photos、Googleフォト共にJPEGに変換され保存されてしまうようです(それぞれのクラウド上で確認できる拡張子はRAW形式の一つであるDNGだが、実際に保存されているデータ形式はJPEGになっている)
Amazon Photosについては写真アプリとAmazon Driveを併用することでiPhone/iPadでもRAWデータをアップロードできることを確認しましたので、具体的なやり方は以下の記事で解説しています▼
尚、Amazon PhotosはiPhone/iPadアプリを使ったRAWデータのダウンロードには対応しています(Googleフォトについては今後検証予定)
各サービスが対応している写真のデータ保存形式は下記の通りです
写真データの保存形式について詳しく知りたい方は以下の各社のwebページを参照してください
家族や友達との写真共有
プライム会員は家族や友達と写真データを共有できるファミリフォルダを使うことができます
ファミリフォルダの凄いところは
招待された家族や友人も無料で個人フォルダに容量無制限に写真データを保存できること
さらに最大5名までファミリフォルダ機能を利用することができます
共有される写真はあくまでファミリーフォルダに保存した写真だけなので、プライベートな写真を見られてしまう心配はありません
パソコンのハードディスクやSSDに保存していた家族全員分の写真は全てAmazon Photosにバックアップしてしまいましょう
ファミリフォルダの使い方は以下記事で解説しています▼
画像認識を使った写真の分類と検索
プライム会員はAmazon Photos上に保存した写真の中から、画像認識を使った分類機能を使って目的の写真を簡単に検索することができます
人の個人認識だけでなく、赤ちゃん、植物、おもちゃ、食べ物、飲み物、など様々なものを認識してくれるので、目的の写真を素早く見つけることができます
画像認識機能、撮影日時、撮影場所による検索を使いこなせば、いちいちフォルダ分けをして写真を管理する必要がなくなるので非常に便利です
Amazon Photosの注意点
動画データは容量無制限の対象外
プライム会員が受けることのできる容量無制限の対象は写真データのみで動画データは対象になりません
動画データを保存する場合にはクラウドの容量に応じた利用料を支払う必要があります
動画データは写真からデータと比較してファイルサイズが大きくクラウドへのアップロードとダウンロードに時間がかかることと、Amazon Photosを含むクラウドストレージサービスの中で動画データを無制限に保存できるサービスが存在しないことから、筆者自身はクラウドに保存せず外付けのSSDでデータを管理しています
将来、クラウドの利用料が下がり、動画のような大容量のデータのアップロードとダウンロードが快適にできるネット環境が整った際にクラウドでの保管を検討したいと思っています
RAWデータのアップロード方法に制限がある
本記事の前半に記載の通り、21年8月現在、Amazon Photosのアプリ(iPhone/iPad)はRAWデータのアップロードに対応していません
iPhone/iPadからRAWデータをアップロードする場合は写真アプリからAmazon Driveにデータを共有する方法で実現できます
詳しくやり方は別記事にて解説を予定しています
RAWのアップロードとダウンロードについては30日間のお試し期間の中で、正しくアップロード・ダウンロードができるか確認しておくことを推奨します
Amazon Photosを使うべき人はどんな人?
大量の写真データやRAWデータを保管したい人にAmazon Photosはオススメです
特にiPhone12 Pro シリーズで対応したPro RAW形式で写真を保存する人、一眼レフカメラを使ってRAWで写真を保存する人にピッタリのサービスです
RAWデータはカメラが捉えたセンサーの情報をそのまま保存する方式なので、明るさや色味の編集の自由度が高いことがメリットです
一方で、RAW形式のデータサイズはJPEG形式の約5倍になるので、あっと言う前にiPhoneの保存容量を消費してしまうことがデメリットです
Amazon Photosの写真データ容量無制限の機能を使えば、データサイズの大きいRAW形式の写真データであっても気兼ねなく保存することができます
プライム会員になるメリットはあるか?
プライム会員になるメリットは以下の2点
- クラウド上に200GBを越える写真データを保管する場合はGoogleフォト・iCloud写真よりAmazon Photosがお得
- 対象の映画・音楽が見放題、無料配送、会員限定価格等のお得なサービスを受けることができる
順番に詳しく見てみます
料金の比較 | Amazon Photos vs Googleフォト vs iCloud写真
Amazon PhotosのライバルサービスであるGoogleフォト、iCloud写真とも一定の容量を超えるデータの保存は有料になり、ストレージの容量が増えるごとに利用料金が上がります
Amazon Photosも基本はGoogleフォトとiCloud同様に有料のサービスですが、会費が4,900円/年のプライム会員になれば容量無制限の写真データ保存のサービスを利用することができます
一方で、Googleフォト、iCloud写真とも200G以下の容量の場合はプライム会員の会費より安くなりますが、1TB以降の月額費用はプライム会員の会員費用より高くなります
(各社とも200GBと1TBの間のデータ容量のプランは用意されていません)
つまり、写真の保存•パックアップだけを目的にした場合、保存したい写真データの容量がが200GBより大きい場合にはAmazon Photosが最もお得なクラウドストレージサービスとなります
Amazon Photos以外のプライム会員の特典
プライム会員はAmazon Photosの『写真データ無制限保存』、『ファミリーフォルダ』意外にも様々な特典機能を利用することができます
本記事では代表的な6つの機能を紹介します
1ヶ月無料でプライム会員のサービスを体験することができるので実際にこれらのサービスを試して入会を判断されることをオススメします
Prime Video
対象の映画・TV番組・アニメが追加料金なしで見放題になります
見れる動画が少ないんじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんがそんなことはありません
見切れないほどの動画が日々アップロードされています
Prime Music|200万曲が聴き放題
邦楽・洋楽とも新旧幅広ジャンルの200万曲以上の楽曲が聴き放題です
より上位のサービスであるAmazon Music UnlimitedやApple Musicなどの有料音楽配信サービスと比較すると試聴できる楽曲数には限りがありますが、プレイリストを活用して聞き流す用途であれば十分すぎるほどの楽曲数があります
お急ぎ便無料
沖縄や離島などの一部地域を除いて、プライム会員は無料で最短日程で商品を届けてもらうことができます
お急ぎ便を利用すれば、多くの地域で注文翌日や2日後に、地域や商品によっては注文当日受け取ることができます
一度お急ぎ便の便利さを体験してしまうと、もう元に戻ることができません。。。
会員限定先行タイムセール
Amazonでは定期的に小規模のタイムセールが開催されます
プライム会員は通常より30分早く注文することができます
人気の商品はすぐに売り切れてしまうので、いざという時に役に立つサービスです
会員限定価格
セールとは関係なく会員限定の価格で購入することができます
対象商品が意外と多いので、これだけでもかなりの会費の元が取れている気がします
家族会員
会員本人以外に、同居の家族2人まで家族会員として、会員本人と同じサービスを受けることができます
私自身は奥さんを家族会員にしてAmazonのサービスを利用しています
クラウドストレージって危険じゃないの? | クラウドストレージのメリット・デメリット
最後にクラウドストレージへの写真データの保管に不安を感じている方に向けて、クラウドストレージのメリット・デメリットを解説します
クラウドストレージのメリット
データの保管はクラウドが安全
クラウドへのデータ保管に不安を感じる人がいるかもしれませんが、iPhone本体、パソコン、外付けのメモリ・ハードディスク・SSDに保管するよりもずっと安全データを保管することができます
スマホのメモリ、パソコンのハードディスク・SSD、外付けのメモリ、これらは全て消耗品です
iPhone本体に写真を保管する場合には、紛失や故障で想定外に写真のデータを失ってしまうリスクがあります
データをUSBメモリやSSDなどの外付けデバイスに保管したとしても、これらのデバイスもiPhone本体に保存するのと同様に故障のリスクは排除できません
一方で、Amazon、Google、Appleが運用するクラウドストレージは膨大な費用をかけてデータのバックアップと装置のメンテナンスが行っている為、データが消えて無くなってしまうリスクは限りなく低く、私たちが個人でデータを保存するよりずっと安全にデータを保管することができます
いつでもどこでも写真データをバックアップできる
ネットに繋がる環境さえあれば自動的に写真をクラウドに保存してくれる為、バックアップを取り忘れてデータを失くしてしまうリスクが無くなります
楽天モバイルのような通信データ容量が無制限のサービスを利用すれば、WiFiが無い環境でも容量を気にせずに写真データをいつでもバックアップすることができます
スマホの通信容量を節約した場合には、WiFi接続時のみデータをアップロードするようにアプリを設定すればOKです
複数端末で写真の管理が可能
各社のクラウドストレージサービスは様々な端末からのアクセスを想定して作られています
写真データはクラウド上にあるので、家にいる時はパソコンからアクセス、外にいる時はスマホやタブレットからアクセスといった使い方ができます
スマホ機種変更しても、いちいち写真データを移し替える手間もかかりません
いつでも、どこでも、どの端末からでも自分の写真にアクセスすることができます
クラウドストレージのデメリット
クラウドの使用量が発生する
各社のサービスとも使用する容量に応じたクラウドサーバーの利用料金が発生します
写真データがiPhoneの容量内に収まっている人で、データがなんらかの原因で失われてしまうリスクを気にしなければクラウドストレージサービスを利用する必要はありません
スマホの通信容量の制約
WiFiが無い環境でスマートフォンの通信を使って写真データをアップロード・ダウンロードする場合には、データ通信容量を消費してしまいます
ただし、アプリの設定でWiFiの接続時にデータをアップロードする機能を利用できますし、最近は携帯電話各社のデータ通信料が下がっているのと、楽天モバイルのような容量無制限のサービスが登場していることを考えると、今後は大きなデメリットにはならないかもしれません
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