iPhone/iPadでシネマティック動画編集・おすすめの動画編集アプリ

動画編集

iPhone/iPadで動画編集をしようとした時に最初に遭遇する壁が、アプリストアにあまりにも沢山の動画編集アプリがありすぎて、どれを選んだら良いか分からないという問題です

最適な動画編集アプリは、自分が作りたい動画のイメージや動画を作る目的によって変わります

例えばYouTubeにアップロードするようなエンタメ系の動画を作りたい場合は、高度な色味編集の機能ではなく、テロップの入れやすさやアニメーション機能を重視すべきですし、手間をかけず旅の思い出を1つの動画にしたい場合には編集を自動で行ってくれるアプリを選択すべきです

本記事では、iPhoneiPadで「シネマティックな動画」や「かっこいい動画」を作りたいと考えている動画編集初心者さん向けに、活用すべき動画編集アプリの機能とおすすめの動画編集アプリを解説します

iPhoneだけでシネマチックでかっこいい動画を作ることができるの?

はい、できます

プロのような映像とまではいきませんが、以下の動画は撮影と編集を全てiPhone 11 proだけで製作した作例です

パソコン用の動画編集ソフトのような高度な動画編集は難しいですが、iPhone/iPadの動画編集アプリでもある程度の動画を作ることが可能です

iPhoneでシネマティックな動画を作成する方法はこちらの記事で解説しています => 【初心者向け】iPhoneでシネマチックな動画を撮影する方法

↓↓↓↓↓↓ iPhone/iPad用の動画編集ソフトLumafusionで編集↓↓↓↓↓↓

↓↓↓↓↓↓ iPhone/iPad用の動画編集ソフトVNで編集↓↓↓↓↓↓

シネマティックでかっこいい動画を作る為に活用すべき動画編集アプリの機能

iPhone/iPad でシネマティックでかっこいい動画を作る為に活用すべき動画編集アプリの機能は以下の4つです

  1. レターボックス(映画風の黒帯)を付ける為のレイヤー機能
  2. 24fpsの動画書き出し機能
  3. 速度の調整機能(スロー倍速スピードランプ)
  4. フィルター機能

パソコン用の本格的な動画編集ソフトと比較した場合に、iPhone/iPadの動画編集アプリでできることにはどうしても限りがありますが、上記4つを押さえておけば、iPhone/iPadで編集したとは思えないほどの動画を作ることができます

レターボックス(映画風の黒帯)を付ける為のレイヤー機能

映像をシネマティックに見せる編集テクニックの中で一番簡単なのが、レターボックスと呼ばれる画面の上下に黒帯をつける方法です

動画編集アプリがレイヤー機能に対応しているか確認しましょう

画像や動画を重ね合わせることのできるレイヤー機能に対応していれば、レターボックスのPNG画像を本編の動画に重ねるだけで簡単に映画風の映像に見せることができます

レターボックスの付け方についてはこちらの記事でも解説しています => 【iPhone/iPad動画編集】超簡単!映画風の黒帯の付け方

24fpsの動画書き出し機能

シネマティックな雰囲気に動画を仕上げたい場合は24fpsで動画を書き出します

動画編集アプリが24fpsの書き出しに対応しているか確認をしましょう

フレームレートとは動画の1秒間当たりのコマ数のこと

24fpsの動画の場合は1秒間当たりの24コマで構成されています

24fps

フレームレートが30fps→60fps→120fpsと大きくなるほど1秒間当たりのコマ数が増え、動画が滑らかになります

フレームレートが高いほど良いと思われがちですが、「動画の目的に合わせて適切フレームレートを選択する」が正解です

ほとんどの映画は24fpsのフレームレートで制作されていて、この24fpsという少ないコマ数が映画独特の質感を作り出す1つの要素になっています

映画のような質感の動画を作る為には書き出しのフレームレートを24fpsに設定することが近道です

再生速度の調整機能(スロー•倍速•スピードランプ)

動画の再生速度を変えることによって様々な映像の雰囲気を作ることができます

動画編集アプリがどの程度のスローモーション再生倍速再生に対応しているかを確認しましょう

スローモーション再生

動画の一部分にスローモーションを取り入れるだけで、シネマティックでエモーショナルな雰囲気を作ることができます

実用上は0.4倍速(60fpsで撮影した動画を24fpsまで速度を落とす)まで対応していれば十分ですが、0.1倍速まで対応していれば240fpsの動画を24fpsまで速度を落とすことができるので、さらに表現の幅が広がります

スローモーション再生の注意点

スローモーションにする場合には、動画素材が60fps、120fps、240fpsのような、標準より高いフレームレートで撮影されている必要があります

例えば動画の書き出しフレームレートが24fpsの場合、24fpsで撮影された動画素材を半分のスピードに落とすと、1秒間に再生されるコマ数が12コマしか無くなってしまう為、コマ落ちが発生し映像がカクカクになってしまいます

倍速再生

映像を2倍速や3倍速にする程度だと、ただの早回しになってしまいますが、20倍速や50倍速のように大幅に再生速度を上げることでタイムラプス・ハイパーラプスのようなダイナミックな表現が可能です

スピードランプ

スピードランプとは単純なスロー再生や倍速再生ではなく再生速度に滑らかな緩急をつける手法のことです

被写体の動きに合わせて急激に再生速度を早めたりスローにすることで単純なスロー再生や倍速再生以上にダイナミックな表現が可能です

フィルター機能

フィルターを使えば専門的な色編集の知識がなくとも、明るい、悲しい、緊張、ノスタルジック、等の映像の雰囲気を簡単に作り出すことができます

動画の雰囲気作りの為に積極的に活用することをおすすめします

ただし、極端に色味が変わるフィルターは使わない方が失敗が少ないです

多用しすぎない方が良い動画編集アプリの機能:トランジション

多くの動画編集アプリには、特殊効果を使って動画のカットとカットを繋げるトランジションと呼ばれる機能が内蔵されています

↓↓↓↓下の画像のようなイメージです↓↓↓

場面の切り変えに便利な機能ではあるのですが、トランジションを多用しすぎると素人っぽい映像に見えてしまいがちなので使いすぎには注意が必要です

特に動画編集の経験が少ない人は、動画と動画の繋ぎをどうして良いかわからず、プリセットのトランジションを多用してしまいがちです

動画と動画のつなぎ目は、単純なカットで動画と動画を繋げるか、カメラや被写体の動きを利用した編集に頼らないトランジションを使うことをおすすめします

アプリのトランジションを使う場合はなるべくシンプルなものを使いましょう

iPhone/iPad用 定番動画編集アプリ

iPhone/iPad用の動画編集の中からメジャーで使いやすく、前項で解説したシネマチックでかっこいい動画を作る為に活用すべき機能に対応しているアプリをピックアップして比較をしました

比較項目がたくさんあり見切れてしまっているので、見切れている項目は画面を右にスクロールして確認をお願いします

アプリ 有償・無償 書き出し
制限
透かし 対応機種 書き出し
フレームレート
書き出し
解像度
書き出し
ビットレート
アスペクト マーカー 再生速度

変更

スピード

ランプ

ピクチャイン
ピクチャ
トランジョン
プリセット
フィルター 明るさ補正
色味補正
LUT読み込み プリセット
アニメーション
キーフレーム
アニメーション
プリセット
エフェクト
キーフレーム
エフェクト
キーフレーム
マスク
クロマキー テキスト
iMovie 完全無料 なし なし iPhone
iPad
オリジナル素材のまま 360p / 540p
720p/ 1080p / 4k
設定不可 オリジナル素材のまま X x1/8-x2 なし +1レイヤー X X X X X X X
VN 完全無料
広告あり
なし 削除可 iPhone
iPad
24fps / 25fps
30fps / 50fps / 60fps
540p / 720p

1080p / 4k

1K –
50Mbps
9:16 / 2:3 / 3:4 / 4:5
1:1 / 4:3 / 3:2 / 16:9 / 21:9
音楽のビートに
合わせて
設定可能
x0.1 – x100 x1/8 – x8 +3レイヤー X X X
Cap Cut 完全無料 15分まで なし iPhone
iPad
24fps / 25fps
30fps / 50fps / 60fps
480p/ 720p
1080p / 4k
設定不可 9:16 / 3:4 /1:1 / 4:3 / 16:9

2:1 /1.85:1 / 2.35:1

X x0.1 – x100 x1/10 – x10 +6レイヤー X X X
Video Leap 一部有料 なし なし iPhone
iPad
24fps / 25fps
30fps / 50fps / 60fps
360p / 480p
720p/ 1080p / 4k
設定不可 9:19.5 / 9:16 / 3:4 / 4:5 / 1:1
4:3 / 16:9 / 19.5:9/ 2.35:1
x0.12 – x5 なし 無料 +3レイヤー
有料 無制限
◯ 一部有料版のみ ◯ 一部有料版のみ X

調整レイヤは有料

VLLO 一部有料 なし なし iPhone
iPad
18fps / 24fps / 25fps / 30fps
48fps / 50fps / 60fps
SD / HD
Full HD / 4k
設定不可 9:16 / 4:5 / 1:1 / 16:9
2:1 / 1.85:1 / 2.35:1
X x0.1 – x5 なし 有料 ◯ 一部有料版のみ ◯ 一部有料版のみ 有料 X ◯ 一部有料版のみ 有料 X X
In Shot 一部有料 なし 削除可 iPhone
iPad
30fps
60fps
720p / 1080p
4k
設定不可 9:16 / 1:2 / 2:3 / 3:4 / 4:5
1:1 / 4:3 / 3:2 /16:9 / 2:1
X x0.2 – x100 なし 動画の重ね合わせ不可
写真・ステッカーのみ
◯ 一部有料版のみ ◯ 一部有料版のみ X ◯ 一部有料版のみ X X X
Luma
Fusion
有料 なし なし iPhone
iPad
18fps / 24fps / 25fps / 30fps /
 50fps / 60fps
480p / 540p
720p/ 1080p
2K / 3K / 4k
5M –
75Mbps
9:16 / 1:2 / 2:3 / 3:4 / 4:5
1:1 / 4:3 / 3:2 /16:9 / 2:1 / 1.85:1 / 2.36:1 / 2.39:1 / 2.59:1
x1/240-x6 なし +5レイヤー X

 

おすすめのiPhone/iPad用 動画編集アプリ

前項で紹介したアプリは、動画編集する上で必要な基本機能は全て対応していますのでどのアプリを選んでも失敗はありません

本稿では上記で紹介した動画編集アプリの中から特におすすめの動画編集アプリを一つ紹介します

VN:最強の無料動画編集アプリ

VN ビデオエディター

VN ビデオエディター
開発元:Ubiquiti Labs, LLC
無料
posted withアプリーチ

 

有料アプリ並み、もしくは有料アプリを上回る機能がありながら完全無料です

アプリの起動時に表示される数秒の広告の表示が終われば、制限無く全ての機能を使うことができます

そして、本記事で解説したシネマティックな動画を作る上で活用すべき機能は全て対応しています

冒頭で紹介した作例はこのVNで編集を行いました

VNの特徴

VNの他のアプリにない特徴的な機能は以下の3つです

  • 柔軟な速度変更機能(最小0.1倍・最大100倍速再生、1/8倍〜8倍のスピードランプ)
  • BGMのビートに合わせて打つことのできるマーカー
  • マスク、オーバレイ画像/動画、テキストに適用できるキーフレーム

柔軟な速度変更機能

VNは最小0.1倍・最大100倍速再生に対応しており速度変更の幅が大きいです

さらに時間ごとに再生速度をシームレスに変えることのできるスピードランプに対応しています

iPhone /iPadのアプリでスピードランプに対応しているアプリはわずかしかありません(VN以外にはCap Cutがスピードランプに対応していますが、書き出しできる動画の長さに制限があることが難点)

本格的なパソコン用の動画編集ソフトのような緻密な編集をすることはできませんが、シンプル且つ直感的に操作することができとても使いやすいです

本記事冒頭の動画でもスローモーション、倍速再生、スピードランプをたくさん活用しています

BGMのビートに合わせて打つことのできるマーカー

BGMのある動画の編集は、BGMのビートに合わせてクリップをカットしていくことが基本です

BGMのビートに合わせて映像カットすることで一気に洗練された動画になります

通常のアプリでもBGMのビートに合わせてクリップをカットしたり長さを変更したりする編集は可能ですが、iPhoneの小さい画面では細かい微調整がやりにくく効率的編集を行うことが難しいです

一方でVNは無料アプリでありながらBGMにマーカーを打つことができます

編集画面上でマーカーを選択するだけでカットしたいところに自動的にカーソルを移動させることができるので、効率的にBGMのビートに合わせたカット編集をすることが可能です

マスク、オーバレイ画像/動画、テキストに適用できるキーフレーム

VNは無料アプリでありながらキーフレームにも対応しています

キーフレームを使うことによって画像やテキストにアニメーションを付けることができます

  • キーフレームの活用事例
    • レターボックス(黒帯)を画面の上下左右からスライドインさせるアニメーションを加える
    • 簡易的なマスクトランジション

キーフレームの活用事例については別記事でまとめたいと思います

まとめ

iPhone/iPadの動画編集アプリでもシネマティックでかっこいい動画を作ることができます

動画編集する際に活用すべき機能は以下の4つです

  1. レターボックス(映画風の黒帯)を付ける為のレイヤー機能
  2. 24fpsの動画書き出し機能
  3. 速度の調整機能(スロー・倍速再生・スピードランプ
  4. フィルター機能

これらの機能に対応した動画編集アプリを使用しましょう

以上

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